厚みと意外性 [読書]

前作と比較にならないぐらい駄作
前作が銀行内部を見事に描いており、続編を読んだが、これはとんでもなく駄作だ。
ただ無駄に文字を書いているだけである。
ここのエピソードに深みがまったくなく、つながりもない。
主人公の個人的なエピソードも盛り込まれているが、表層だけで、本論となにも関係がない。
ちょっとこれはひどすぎるのではないですか?
厚みと意外性
金融機関のみならず企業内部でよくありがちな、意思決定での迷いや、関係者のかかわりの有り様が、機微細かく描かれている点が、存分に楽しめます。
「金融腐蝕列島」「呪縛」に引き続き、キャラクターの個性をよく際立たせているので、これも、一気に楽しめながら読める作品になっています。
ただ、どうも、主人公竹中を、多少の人間臭い煩悩や迷いはあるものの、また支店に出されるものの、すんなりと成功し過ぎているような気がして、なりません。
児玉にまことに信頼され、竹中に情報が集まり、経営陣の信頼を得るという流れも、うまく行き過ぎという感じがし、前作、前々作に比べると、厚みと意外性を損っているような気がします。
読み手が、前作や前々作に比べて、それだけ、さらなる興奮を求めているからかもしれませんが。

文庫であれば・・・
金融腐蝕列島シリーズの中ではダントツに内容が薄いと思います。
不良債権問題を描いているというより、少しカッコいい主人公が前向きに進んでいく、といったありがちな筋書きになっており、私は、積極的にはお勧めしません。
再生〈上〉―続・金融腐蝕列島 (角川文庫)高杉 良


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のめり込みます [読書]

うーん
落合氏の著書ははじめて読んだが、正直がっかり。
LTCMも、エンロンも、サブプライムもすべて過剰な自由主義がもたらしたということがいいたいのだと思うが、それをいうために、小説のストーリーが飛躍するので、読みにくかった。
詳細な部分の描写が面白いということもなく、調査部が9.11からサブプライムまですべて見抜くという本当?と思いたくなる内容。
小説でなく、ノン・フィクションとかエッセイで書いたほうが魅力的になったかもしれない。

のめり込みます
落合信彦さんの小説作品の中でも、現実に近いものほど読んでいてのめり込みます。
過去の失敗を省みないで、目先のお金に囚われていくアメリカの金融界の様がよく分かります。
リーマンショックにしても、止めたいと言う思いを持った人たちはいたのでしょう。
しかし、好況に沸く世間や市場の流れを止めることはできなかった。
人間の欲。
お金が人間の冷静さを欠くものだということがよく分かりました。
小説サブプライム 世界を破滅させた男たち落合 信彦



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